「自然豊かな田舎で、のんびりと心癒やされる暮らしを送りたい!」
暑い夏は縁側に腰かけて、キンキンに冷えたスイカでも食べたいなぁ……なんて妄想しちゃいますよね?
でも現実は、そんなに甘くありませんでした。
50代で都会から田舎へと移住した私(エス)が、実際に暮らしてみて心の底から驚愕した、もはや窓なんて気軽に開けていられない「田舎の虫サバイバル」の過酷な現実について語っていきます。
都会育ちが白目をむく「田舎の虫サバイバル」
田舎暮らしといえば、絶対に避けて通れないものがあります。
子どものころは平気で触れたり、夏休みの友みたいな顔をしていたのに、大人になってから細胞レベルで無理になったもの……。
そうです。虫です。
もうね、種類が多い、数が多い、そして一匹一匹が妙にデカい。
とにかく半端じゃありません。
代表格が多すぎて何から話せばいいのか迷うレベルですが、まずは肩慣らしとして地味なやつからご紹介しましょう。

敷地全体が「干しブドウ」状態!?ダンゴムシの地獄絵図
皆さんご存じ、可愛いダンゴムシさん……ではなく、我が家では【ダンゴムシの大群】です。
「なんだ、ダンゴムシか。丸まって可愛いじゃん」と思いましたか?
それは植木鉢の下に数匹いるレベルを想像している人の感覚です。
我が家の敷地をなめてはいけません。
一角がまるで、大きな袋からぶちまけた大量の干しブドウみたいな光景になるんです。
一歩歩くごとにプチプチと不穏な音がするあの恐怖、なかなかのものです。
ここで誰の役にも立たない田舎豆知識。
ダンゴムシはコンクリートに含まれるカルシウムを好むらしいです。真偽はさておき、我が家ではそうとしか思えない勢いで集まってきます。
我が家のプレハブ住宅は、1階がコンクリート敷きの車庫になっています。
あんな小さな体なのに動きはかなりアグレッシブで、少々の段差も乗り越え、壁際をどんどん上がってきます。
100歩譲って、コンクリートだけ味見して帰ってくれたらまだいいんです。ところが、なぜかそのまま車庫の中で力尽きる。
気がつけば、床には小さな亡骸が点々と……。あっという間にディストピアの完成です。
今では防衛策として、家の周囲に白い粉タイプの殺虫剤をまいて、完全侵入禁止の結界を張っています。
害虫界の王者「黒いアイツ」と、妻のハエ叩き無双
やはり害虫界の絶対王者といえば、あの黒いアイツ。そう、ゴキブリです。
都会のマンションにいるような小さめの個体は、移住してからほとんど見なくなりました。
ここにいるのは、甲冑でも着込んでいるのかと思うほど、黒々テカテカで規格外に大きい連中です。
移住当初は、そりゃあもう頻繁に出ました。
出没するたびに都会育ちの私は、「うわっ、出た! エム、助けてくれ!」と本気でパニックです。
しかし、我が家の最高権力者である妻エムは、表情ひとつ変えません。
おもむろに愛用のハエ叩きを手に取り……。
パンッ! → ポイッ。
さすが、大自然の英才教育を受けて育った筋金入りの田舎育ち。頼もしすぎます。あの姿は、もはや後光が差して見えるレベルです。
それにしても、ハエ叩きなんて久しぶりに見ました。しかも我が家には一本ではありません。
隙間だらけの家に対抗するため、各部屋の取りやすい場所に常備されています。
今ではゴキブリの出現数もかなり減りました。
というのも、毎月1日のルーティンとして、家じゅうに「ゴキブリワンプッシュ」をしっかり使っているからです。
敷地内に建物が多いので消費量もなかなかですが、古くて隙間だらけの家だからこそ、対策の打ちがいはあります。
夜中に目が合う絶望。天井の巨大アシダカグモ
そして最後に、夜中にふと目が覚めたとき、天井に巨大なシルエットで張り付いていて、朝まで眠気を吹き飛ばしてくる最強クラスの存在です。
そう、アシダカグモ。

一般的にクモはゴキブリを食べてくれる益虫、いわゆる頼れる軍曹です。
だから私は、基本的には退治せず、道具でそっと誘導して外へお帰りいただく派です。
……と、ここまでは少なくとも私の話。
我が家の絶対防衛神であるエムにとっては、クモだけはまったく別問題です。
ある日、古民家でのんびりしていたら、襖に大人の手のひらサイズの巨大グモが出現しました。私は「お、軍曹か」と思って見ていたのですが……。
そこへ通りかかったエムがロックオン。
「うわぁぁぁ! クモ!」
一瞬で目の色が変わり、急いでハエ叩きを取りに行くと、プロ野球の4番打者みたいに大きく振りかぶって――。
バァンッ!!
私:「あぁ……益虫なのに……。しかも襖にがっつり跡が残ってるやん」
エム:「無理なものは無理!」

そう、エムは大のクモ嫌いです。
だから我が家では、せっかくの益虫も長生きできません。
この小田舎の虫たちのことを書き出すと、本当に一本の長編になりそうなくらい終わりが見えません。
アドベンチャーすぎる虫だらけの田舎暮らしについては、また別の機会にも書いていきたいと思います。
👈 前回の記事:
【田舎暮らしのリアル⑥】片道40分の灯油ラリーと火事寸前の火鉢…都会育ちが絶望した「古民家の冬」の過酷な現実
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